鮮やかな色彩で南国の雰囲気を演出するブーゲンビリア。「情熱」「あなたしか見えない」などの情熱的な花言葉がよく似合います。赤紫やピンクの美しい色が目を引くブーゲンビリアですが、花びらに見える部分は実は苞(ほう)という葉の一部です。花の本体は先端が開いた筒状の部分で、それらが3輪集まって、1つの花のように見えています。 今回は、空間を華やかに彩ってくれるブーゲンビリアの育て方をご紹介します。
ブーゲンビリアはつる性の樹木のため、鉢植えには支柱を立てつるを絡ませます。根のまわりに付いた土を落とさない方が株への負担が少なく済むため、可能な限り根鉢を崩さないように植え付けましょう。用土は水はけの良い土が適しています。小粒の赤玉土7:腐葉土3の割合で混ぜたもの、または市販されているブーゲンビリア専用土を使うことをおすすめします。
ブーゲンビリアは根の生育が早く、すぐに鉢の中で根がびっしりと張ってしまいます。1~2年に1度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。花やつぼみがある時期に植え替えをすると花が傷んでしまうため、花やつぼみが付いていない間に植え替えてください。気温20度以上の時期に植え替えることをおすすめします。
ブーゲンビリアは日当たりの良い場所を好みます。日当たりが悪いと枝が間延びして花付きが悪くなり、徐々に弱ってしまうため、日光が充分に当たる場所で育てましょう。また、真夏は風通しが悪いと蒸れてしまい、枯れることがあります。できるだけ風通しが良く、日当たりの良い場所を選んで置いてください。
なお、ブーゲンビリアは南国の植物として知られていますが、冬の寒さには比較的強い植物です。気温が5度以上あれば越冬できます。しかし、霜や凍結には耐えられません。冬は、ベランダの陽だまりや室内の日当たりの良い場所で管理しましょう。 冬でも鉢を外に置いている場合、ブーゲンビリアは身を守るために葉を落とします。半落葉樹の特性のため問題ありませんが、気になるようであれば鉢を置いている場所の日当たりや風通し、気温を見直してください。
生育期の4月~10月は、土が乾いたら鉢底から染みだすくらいしっかり水を与えましょう。水が高温にならないよう、早朝か夕方に水やりをすることがおすすめです。土が湿っているときは、水をやらなくても問題ありません。受け皿に水がたまっている場合は水を捨ててください。
枝が伸びすぎるようであれば、水やりを控えて乾燥気味にします。若い枝が生長した頃は、葉がしおれるくらいまで待ってから水やりをしましょう。花付きが良くなります。なお、開花中はしおれない程度に水やりをしてください。冬は生育が鈍くなるため、水はさほど必要ありません。水やりは控えめにしてください。土が乾いたら水をやる程度にとどめましょう。生長段階に応じた水加減は、花付きを良くするポイントです。肥料は、生育期の間2~3ヶ月に1度、ゆっくり効く固形肥料を少量与えることをおすすめします。
花が咲き終わった枝は、2~3節残して切り戻すことにより、新しい花芽が付きやすくなります。新しく伸びた枝も、先端を切り詰めるか付け根で切り落としましょう。花は主に短い枝に付き、長く伸びた枝には付かないためです。なるべく若くて短い枝を増やすことにより、花付きを良くすることができます。 ブーゲンビリアは、温室など一定の気温が保てる環境では絶えず芽を出すため季節を問わず開花します。しかし、日本の自然環境においては5月~10月が開花時期です。
ブーゲンビリアの花の色は、赤・ピンク・紫・黄色・オレンジ・白などさまざまです。品種によってはミックスカラーやグラデーションカラー、また八重咲きの品種もあります。葉や花に斑が入っているものもあるなど、品種がバリエーションに富んでいる点も魅力の1つです。明るい色合いは母の日や誕生日のプレゼントにもおすすめのため、記念日などの特別な日には大切な方にブーゲンビリアを贈ってはいかがでしょうか。