毎年2~3月にかけては、バレンタインデーとそのお返しであるホワイトデーでお菓子売り場や製菓店が盛り上がります。一般的に、ホワイトデーのプレゼントはいつから準備を始めればいいのでしょう?ここでは2024年最新版のホワイトデーの予算相場や、人気のお返し、注意点といった知識を解説していきます。
まずはホワイトデーというイベントがいつから始まったのか、その歴史や由来、また海外との違いについて見ていきましょう。
ホワイトデーとは、毎年3月14日に行われるイベントです。一般的には、2月14日のバレンタインデーに女性からチョコレートをはじめとするプレゼントをもらった男性が、そのお返しとしてお菓子やアクセサリーなどの品物を贈る日とされています。
ホワイトデーの起源については諸説ありますが、基本的にはバレンタインデーが“女性から男性へチョコレートを贈る日”として日本に定着した後の1970年代に、これに対してお返しをする日を作ってはどうかという動きが生まれたことによるものだと言われます。
日本古来の習慣として、贈り物をもらったらマナーとして返礼をするしきたりがあります。バレンタインデーでのプレゼントが一般化するにつれて、この時期に男性が女性へのお返しを考えるようになった傾向を受け、菓子業界がキャンペーンを展開するようになりました。どこが発端となったかは説が分かれますが、各社が個々に自社商材であるキャンディやマシュマロ、ビスケット、ホワイトチョコレートなどをお返しの贈り物として宣伝していった結果、ホワイトデーは男性から女性へ主にお菓子を贈るお返しの日として広まっていったのです。
バレンタインデーに対して、そのお返しの日がなぜ「ホワイトデー」という名前になったのか疑問に思われる方もいるでしょう。
これについては、ホワイトデーの定番プレゼントとして売り出されていたキャンディやマシュマロの素材である砂糖が白いから、という説があります。また、この白という色が純愛や清純といった言葉を連想させ、恋人たちが愛を確かめ合うイベントのイメージにぴったりだったため、キャンペーンのイメージとして採用され定着したとも言われています。
前述のように、ホワイトデーは日本発祥の習慣です。そもそもは日本にバレンタインデーが伝わった際、女性から男性へ贈り物をする日として独自の発展を遂げたことに起因するものですが、バレンタインデーが発祥または定着しているキリスト教圏の国々では、もともと女性から男性へ一方的にプレゼントするのではなく、恋人同士が互いに贈り物をし合うため、ホワイトデーに相当する習慣はありません。
しかし、日本と同じようにお返しや返礼が習慣として根付いている韓国や中国、東アジアの国々にはホワイトデーの習慣が広まり、バレンタインデーと同じように定着しています。
ホワイトデーは毎年3月14日。2024年の3月14日は木曜日です。
毎年3月3日のひな祭りが終わると、デパートのお菓子売り場や製菓店ではホワイトデーの特設売り場を設けるなどの準備を始めます。そのためホワイトデーの準備を始めるタイミングは、3月に入ってすぐの初旬がよいでしょう。当日が過ぎれば特設の売り場は無くなることが多いですし、イベントが近づくにつれて人気の商品は売り切れてしまう場合も。またレストランなどの予約も取りにくくなりますし、彼女の予定を確保するうえでも、早めの計画がおすすめです。
ホワイトデーの予算は1,000円~1万円ほどと幅があり、1,000円~2,000円台がボリュームゾーンとも言われていますが、年齢や関係性によっても異なります。
従来はバレンタインデーにもらったプレゼントより少し高めのお返しが良いとも言われていましたが、あまり高価すぎても相手や自分の負担になってしまうもの。贈られた方との関係性や付き合い方を考えて決めるのがおすすめです。
ここからは、ホワイトデーに喜ばれる人気のお返しを、友達、職場、家族・恋人と相手別にご紹介します。
「義理チョコ」から始まり、近年は「友チョコ」などバレンタインデーの贈り先や楽しみ方も多様化してきています。従ってホワイトデーにも「友チョコ」や「義理チョコ」のお返しとしてお菓子を贈る機会が増えてきました。
もともとは恋人へのお返しをする日だったホワイトデーには、この日に渡すお菓子に特別な意味が込められている場合があります。意味には諸説ありますが、例えばキャンディは「あなたのことが好き」、クッキーは「良いお友達でいましょう」、マカロンは「あなたは特別な人」、キャラメル「一緒にいると安心」、バウムクーヘン「幸せが長く続きますように」など。
友達同士の関係でこういった意味合いを気にする必要がある場合には、これらのお子は避けて、特別な意味のないチョコレートやラスク、フィナンシェなどを選んだ方がよいかもしれません。
職場でのホワイトデーのお返しとしては、気軽に受け取れる消えものとして、チョコレートやクッキーなどの洋菓子が人気です。複数人で分けやすく、またもらった人がいつ食べてもよいように個包装になっているものがおすすめ。前述したホワイトデーに贈るお菓子の特別な意味を気にするなら、ラスクやフィナンシェといった焼き菓子も良いでしょう。
恋人や妻へのお返しには、特別な意味を込めてキャンディやマカロン、バウムクーヘンもおすすめ。お菓子じたいの可愛らしいパッケージやフォルムはもちろん、それぞれの意味をメッセージとして添えれば、きっと笑顔になってもらえるでしょう。
またお花にも、恋人や家族といった特別な存在に贈るのにぴったりな花言葉を持つものが多くあります。
「美・愛情」という花言葉を持つバラ、「純粋の愛」「感謝」のカーネーション、「愛の告白・美しい瞳」のチューリップ、「高潔」「私はあなたを愛する」のマムなどは、ホワイトデーに贈るのに定番人気のお花です。こちらもお花と一緒に小さなカードを用意し、「いつもありがとう」「大好きだよ」などのメッセージと一緒に花言葉を添えて渡してみてください。
その他、ホワイトデーにおすすめな「彼女が喜ぶ冬の花ランキング」はこちらをご覧ください。
ホワイトデーのお返しを渡すのは、やはりホワイトデー当日が1番のおすすめです。今年2024年のホワイトデーは平日なので、職場や学校で当日に渡しやすいというメリットもありますね。お昼休みか帰宅前、学生の場合は放課後など、相手と自分に余裕のある時間帯を選びましょう。
恋人や妻に渡す際も、デートの後半に、食事の後などの落ち着いたタイミングで。あるいは帰宅前にサプライズで渡すのも喜ばれます。今年は週が始まったばかりの火曜日であるため、カップルで話し合ってゆっくりできる土日に会うのをずらしても良いかもしれません。
ただし、ことに女性の場合は、特別なイベントやデートの前に美容院やネイルサロンに行って身だしなみを整えたりと、前もって準備に時間をかけることが多いもの。ホワイトデーにデートを企画するなら、数週間前には連絡して予定を合わせておくようにしましょう。
恋人や家族といったごく親しい相手へのお返しとは異なり、職場でホワイトデーのお返しをする場合にはいくつか注意点があります。
■消えものを選ぶ
職場の同僚や上司・後輩へのお返しには、後々形に残らず気軽に受け取れる「消えもの」を選ぶのがおすすめです。具体的には食べたら無くなるお菓子や、小ぶりのハンドクリーム・入浴剤などの消耗品を指します。渡す人との関係性を考え、相手の負担にならない金額から選びましょう。
お菓子を選ぶ場合は、賞味期限を確認し、ある程度日持ちのするものが望ましいです。また保冷が必要なもの、その場ですぐに食べなければならないもの、こぼれやすくきれいに食べるのが難しいものは避けましょう。部署やチーム全体など複人数へ同時に贈る場合は、皆で分けて持ち帰りやすい個包装タイプのお菓子が便利です。
■仕事で忙しい時間を避ける
職場はまず仕事をするための場所なので、TPOをわきまえ、渡す相手の妨げにならない時間帯を選ぶことが大切です。基本的には始業前やお昼休み、終業後といった業務時間外に渡すのが望ましいでしょう。
職場の環境によっては、夕方頃に仕事がひと息ついたタイミングで渡すことも可能かもしれません。直接渡せない場合は、メッセージカードなどを添えて机に置いておきます。
■目的と感謝を手短に伝えて渡す
職場でのバレンタインデーやホワイトデーは、日頃からお世話になっている人に感謝の気持ちを伝えるために行われることがほとんどです。そのため、お返しの際は「バレンタインデーのお返しです」「いつもありがとうございます」のような一言メッセージを伝えるか、カードで添えて渡すと、より気持ちの伝わる贈り物になるでしょう。
あまり長いメッセージは忙しい仕事の場にふさわしくありませんし、恋愛感情など誤解を招く恐れもあるので、目的を手短に伝えるのがおすすめです。
思い出に残るホワイトデーにしたいなら、物だけでなくイベントによる演出も重要です。恋人や妻へのお返しには、当日にプレゼントを贈るだけでなく、一緒にデートに出かけて共通の思い出を作ったり、少し良いレストランで美味しい食事を楽しんでから、その最後に日頃の感謝を伝えて贈り物を渡すといっそう喜んでもらえるでしょう。
車が運転できるなら、ドライブで夜景のきれいな場所に出かけるのも盛り上がります。また休みを取って旅行に出かけたり、自宅でゆっくり映画を見ながら手料理をふるまっても素敵ですね。
ここまで、ホワイトデーのお返しにはいつから準備を始めればいいのか、またプレゼントの予算相場や相手別に人気のアイテム、職場でのお返しの注意点といった内容を解説してきました。
バレンタインデーなどのイベントは年々ライフスタイルや好みに合わせて多様化し、そのお返しであるホワイトデーも、相手やシチュエーションに応じて様々なスタイルになっています。今回解説した2024年の最新ホワイトデー事情を把握し、お互いに素敵な思い出になるような、喜ばれるお返しを選んでみてくださいね。